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日本豊受自然農 由井寅子 新しく開発されたゲノム編集メロンに対する見解

2023.09.02

皆さん、豊受自然農の由井寅子です。今日は、マクワウリ畑、ビニールハウスで作ってますけどもね、これ、ね。私は子供の頃、畑仕事手伝うと、母親がお駄賃だよ、てくれまして、これを、ですね、川で冷やして食べてました。ですかもう、60何年食べてきたマクワウリ。この在来種の瓜、メロンです、大好きです、これ。で、畑仕事した、お駄賃ですからね、もう何ともね、嬉しかった。そういうのがあってか、私は豊受自然農やる時にはマクワウリを、この在来種の種を持ってますんで、これで作っていこうとずっと続けてまあ、ね、15年ぐらいこうやってやってきたわけですけども。

このテーマ、今日のマクワウリのテーマはですね、2023年8月19日、毎日新聞の電子版と毎日新聞子ども小学生新聞8月23日に出たもの、その中に「長持ちメロン、ゲノム編集で開発」と題して記事が掲載されていました。開発したのは、またもや、ゲノム編集のGABAミニトマト、中玉トマトの開発者である江面教授とその開発チーム、研究チームです。

長くメロンを保存させるために何を今回やったかと言いますと、熟すためのエチレン遺伝子CmaCO1をゲノム編集で壊したのですね。これによって、メロンは青いまま長持ちして熟れない。あとは、人間の都合の時間に合わせて人工エチレンをかけて熟せばよいということで、自然な流れから言うと、このマクワウリ採って、そうですね、1週間か、1週間早いか2週間ぐらいで、ですね、エチレンという物質、植物ホルモンをこの果物そのものから出していって、そして、ですね、熟らしていくわけですね。このようなことが自然の流れでありますけども、これは人工的にしたということでしょうか。

ですから、熟れない長持ちメロンという名前になったんでしょうね。この編集された長持ちメロンはエチレンが従来のものより10分の1と少なくなって、いつまでも熟れずに硬く青いまま保っているようですね。全くまあ、果物が自分の命を全うできない、ゲノム編集によって生きて子孫を残して、死んでいくことができないメロンの、こういう、ですね、不自然なメロンになってまして、メロンの尊厳、命の尊厳とはいうのは守られていませんね。人間に例えて言えば、まあ、いつまでも少女、少年で、ですね、月経が起きずに、精子が作れずに、子孫を残せないみたいな感じになってしまうんだと思いますね。

私が懸念しているのは、このゲノム編集されたり、放射線を放射して、それで交配したこういうもので作られたものというのは、植物たちが喜んで人類にその栄養とか、それとか、その彼らの持っている良いものを提供することがなくなるんじゃないかというふうに懸念しております。私たちは自然農、やってますからね。収穫量も多くて、日持ちをするものを残していって、この風土に、土地に合う種を選抜しながら、今日に至ってるわけですね。当然、種はこのように作られたもので、風土に合わなければ、自分たちが遺伝子を組み替えたり、ですね、自分で品種管理をするんですね、で、その土地に合うようになっていきます。

私たちはそれに頼っているわけですけども、で、私がこういうことを懸念するのは、ですね、決して、ですね、恐怖を皆さんに訴えるわけじゃないんです。まあ、豊受自然農も広く種類も100何種類やってますんで、こういうゲノム編集のメロンができてしまうと、うちの在来種のマクワウリと交雑してしまったら、困るんですね。これ種の汚染になってしまいます。で、決して、豊受のマクワウリを買ってくれと言ってるわけでもありません。ただ、ゲノム編集したものとか、まあ、GMO、遺伝子組み換えとかね、そういう人間がその遺伝子までいじくったものに対して警告を鳴らしているわけですね。

自然が提供してくださっているこの恵みの多い栄養素をいっぱいのものを皆さんにぜひ食べていただきたいと思っているのが私の願いなんですね。自然の、だからこそやってるんですね。種を取りながら、這いつくばって、草も取りながら、雨の日も、風の日も、うちの百姓たちみんな頑張ってやってくれております。このように作られている種ですから、ですね、まあ、種自身も喜んで、次の世代もまた、ね、また、たわわに育ってくれということを願って、種採りをしております。

まあ、人間も自然から一部ですからね、そういう意味では、共存共栄、共に生きるということ、共に栄えるという原理法則が、今だけ金だけ、人間だけ、という、我欲エゴの世界に発してしまうこのことに対して、警告をしているのが、私が言ってることなんですね。命に直結するもの、食というものは空気と、ね、水と、環境ともに公共性が高いですからね。食は公共性が高いものでありますから、自分の開発した種、苗だから特許もらうよ、パテント取るよ、ってことはできないわけですね。

まして、植物たちは、遺伝子を汚されたり、弄られて、それでどうして人間にですね、栄養を与えたり、貢献しようと思うでしょうかね。もう、栄養価が高くて、私は食べて心は喜び、本当に、美味しいもの、それで収穫がいっぱいできるもの、それを、植物たちは、提供しようとしてくれるのは、このように、なるべく自然な形に、なるべく自然な在来種・固定種、自家採種の種を使う、それでいて、初めて植物たちが貢献してくれると思うんですね。例えば、ほら、例えば、私のおっぱいは、垂れ下がってるからね、マリリンモンローのもののようなおっぱいにしようと、そして、もう、教授が、ですね、私はしてくれても言ってないのにね、わざわざ私の所に来てですね、この胸の筋肉は退化しないように、ずーっとね、ぷるんとしてる筋肉は退化しない筋肉を埋め込まれ、だからこのおっぱいは教授のものですよ、っていうね。

こういうことと同じなわけですよ。それ、私してくれと言われてないんですもう、私も70ですからね、おっぱい垂れて当然だしね。人間は生まれて、だんだんだんだんですね、熟成して、そして、枯れていく。これ、マクワウリも、きゅうりも、トマトも、みんな同じ自然な姿だと思います。この自然に抗えないんですよ。自然の中の一部として、私たちはいるわけですからね。これはまだ青いですからね、もうちょっと、熟しますけど、ね。でここにでエチレンを自分自身で、植物ホルモンかけて、そして黄色くなっていてはい、食べ時だよ、って教えてくださいますね。

こういうものが大事ですね、ぜひ、ですね、自然農をやっていただきたいと、心から願っております。それでは、マクワウリ畑から、これでさよならしたいと思います。さようなら、さようなら、さようなら。